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東京交響楽団 第49回新潟定期演奏会 2008/7/6 於りゅーとぴあ

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指揮/金 聖響
ソプラノ/澤畑恵美
メゾ・ソプラノ/竹本節子
合唱/にいがた東響コーラス、合唱指揮/山神健志

♪シューベルト:糸を紡ぐグレートヒェン(Sop)
♪シューベルト:アヴェ・マリア(Sop)
♪シューベルト:魔王(M-sop)
♪マーラー:交響曲第2番 ハ短調「復活」

『復活』を聴くのは何回目だろう?
実演でも数回聴いているし、録音では数百回だと思います。
過去に縁があって、さる仕事でこの曲にかかわり、入手できる録音はすべて聴き尽くすほどになりました。
ですが私は、この曲を、おおむね凡庸な楽想しか持たぬ作品だとも、近頃は特に思うのです。
もちろん、マーラーの天才が発揮されている部分もあって、第一楽章の途切れない緊張や、音楽が凝縮されて詰まっている第三楽章などはすばらしいと思います。
しかし、第四楽章などいかにも陳腐ですし、最終楽章の幼稚さには目を覆うべきものすらあります。
いそいで断っておきますが、だから駄作なのではありません。
陳腐さと低俗さ、それと、高貴で独創的なものがアマルガムとなっているのが、マーラーの特色でもあるのです。
そしてそれが、とにかくすべて最高に濃い味付けをされている、というのが、私のマーラー作品(特にその初期)における印象です。
しかし、それは真に偉大な指揮者によって再現された場合にのみ、魅力的な料理と思うのであって、その意味では今回の演奏、私には残念なものでした。

金 聖響という指揮者は、このたび初めて聴きました。
これが彼のベストパフォーマンスではないと思うのですが、ときに意図のわからないフレージングやテンポのタメがあり、そのたびに聴き手である私は緊張を殺がれてしまいます。
オーケストラもよく付いて行っているとは思えないし、そうすると指揮者の独りよがりに聴こえて仕方ないのです。
あるいはキャプラン版の成果であろうと推察される箇所がいくつかありましたが、あきらかに未消化で、流れを阻害してしまっています。そうするとこの大曲を、飽きずに聴きとおすことが、そもそも難しいのです。
まじめな指揮者であることはわかります。そのことは、第一楽章の後に、楽譜どおりの休憩を入れたことでも明らかです。
ですが、合唱の扱いも含めて、どうにも楽器・声とのバランスも良くなく、また弦・管との調和も取れていたとは言いがたい。
アンサンブルにも少なからぬ乱れがあって、いつもの東京交響楽団のレベルからすると、疑問が残ります。
数年前、井上道義がこのオーケストラを指揮して、見事な『復活』を聴かせてくれました。それに比較して、数段落ちる出来栄えと思います(その井上ですら、リハーサル時には表現できていたマーラーの深奥のミステリアスな部分を、本番中にはついに出現させられなかったのですが)。
また、井上のときと比して、オーケストラに常に余裕がなく、それが美的とはいえない響きを随所で響かせてしまっていたのも悔やまれるところです。
追い討ちをかけるようですが、Msの竹本節子女史の歌も、あまりにオペラティックすぎ、いわば【祈り】の音楽であるはずのものを、台無しにしてしまっている印象でもありました。
いろいろ苦言を並べてしまいましたが、金氏はまだ若い。
ぜひリベンジを期待したいところです。

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