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クラシック音楽CDから、不朽の名盤(&廉価盤)にふさわしいものを点数付で紹介してゆくブログです。初心者の方も歓迎です。新潟でのコンサートレビューもあります

KENWOOD KH-C711(私がI PODで使用しているヘッドフォン)



なにを隠そう、私はKENWOODファンです。
いまでこそ同社のコンポーネント製品は、会社の執務室に置いているLS-300Gだけですが、過去にはさまざまな同社製品を使い、そのたびに感心してきました。

ひとことにいって、KENWOODの製品の長所は、価格対価値、バリューフォーマネーの充実が、とても良心的に図られている点にあります。
音質的な傾向は、さまざまな機器でほぼ一貫していて、クリアなのを前提に、低域の充実をけっして疎かにしない、というものです。そのために音色や定位は多少犠牲にされている部分もありますが、これは低価格機であればやむをえない点だとも感じます。
同社製品で、私がとても好きだったものには、DP-1100SG、KA-990EX、LS-300G(1001)、KT-1100Dなどですが、忘れてはいけないのが、I POD用ヘッドフォンとして使用しているKH-C711です。

この音はいいですよ!
作りも高級感があり、日常的にAccuphaseやLUXMANに接しているような人にもおススメできます。
もちろんI POD用イヤフォンとは次元が違う音で、低域の鮮やかなキレ、高域の華やかさ、中音域のエネルギー感、どれもこの価格帯では頭ひとつ分飛びぬけているようです。
難を言えばRLが暗所では判別しにくい点ですが、私はあまり気になりません。
ふだんオーディオを趣味にしているが、I PODも使用し、満足できる音質で聴きたいという方(私のこと)におススメです。

なお、ゼンハイザーやAKGのインイヤータイプ(耳穴に差し込むタイプ)のヘッドフォンは中間マージンがたっぷり取られていますから、同じような価格のものではまったく勝負にならないです。
このことは義憤とともに申し添えておきます(ドイツで買うときのあの安さをみたら……)。

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マーラー 交響曲第2番『復活』 小澤征爾指揮サイトウ・キネン・オーケストラ


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バーンスタイン以降のマーラー演奏を代表する、と私が思う最初の一枚がこれです。

小澤征爾は、渡米するまでマーラーに親しんでおらず、飛行機のなかでスコアをめくったという逸話があります。
それはとりもなおさず、わが国でのマーラー伝達の遅さを現してもいる事実ですが、それよりも重要なことは、小澤が、いわば外部の演奏家の影響を受けない状態から、マーラーを研究し始め、いまにいたっているということです。

その後彼は、ボストン響の音楽監督として長期政権を担うのですが、その寸前のステップとして、同じアメリカ5大オーケストラの雄、ニューヨークフィルを率いたバーンスタインに師事し、副指揮者をもつとめます。
ご存知のようにバーンスタインはマーラー演奏におけるパイオニアでありオーソリティでしたが、いわばその次に来る世代を代表するのが、小澤征爾なのです。
小澤はマーラーに、師バーンスタインより、より客観的な視点で接しているようでもあります。
ボストン時代の彼のマーラーは、激しい自己没入型のバーンスタインと較べると、やや味わいの豊かさにおいて欠ける趣もありましたが、反面、造形のしっかりとした、古典になりつつあるマーラーを実現していて好印象です。

いわばリセットされたマーラーということもできますが、さらにいまの小澤征爾がすばらしいと思うのは、リセットされた状態にも関わらず、音楽は自発的な内容を持ち、あくまでホットで、凝縮され密度の濃い音楽になっている点です。
彼はボストン時代にマーラーの全集を完成させ、そのなかでも8番など、たいへんな名演となっていましたが、ライヴならではの高揚も手伝って、ここではそれをすら凌駕する充実の音楽が聴かれます。
サイトウ・キネン・オーケストラという、いわゆる祝祭管弦楽団の中でも、トップクラスの実力を持つ技巧集団の、最良の姿を現す録音となっているのも、見逃せない点ではないでしょうか。このオーケストラの実力は、世界のトップ・オーケストラと比較しても遜色がないと思いますが、小澤が指揮したときにもっともよく反応するのもたしかなようです。

最終楽章の出来ばえも出色で、ライヴとも思えないほどに完成度が高く、ミスはほとんど見られませんし、スタジオ録音であったとしてもきわめて高レベルの演奏なのにも関わらず、エネルギーが縦横にほとばしり、オーケストラと指揮者が放つ気迫が、微粒子となって聴き手をうつようなすさまじい音楽です。
また、合唱の感動的な様子は、鳥肌が立つほどで、これに匹敵するのはクーベリック盤だけではないかとすら思えます。
ここには、かつて小澤のマーラーに、ややもすると指摘されていた、前述のような『味わいの乏しさ』は微塵も見られず、きわめて厳しい指揮でありながら、おそるべき前進力でマーラーの大作を駆動してゆく、雄渾な姿が収められているのです。

現在これほど感動的なマーラーを実現できるのは、おそらく世界に数人しかいないでしょうし、そのなかでも筆頭的な地位にいるのが、小澤征爾ということもいえそうです。
まっさらな状態から、あくまで自分の言葉で語ることを続けてきた、小澤征爾のマーラーは、結果としてあくまで正統的で、不純なものをすべて排除するような純度の高さを獲得したようです。
現代のスタンダードとなりえる名演中の名演であり、『復活』という大作の演奏史にも残るであろうプロジェクトです。
小澤征爾の音楽に生気がないなんて、誰がいったのでしょう?
私はこの音楽を聴いて、心から揺さぶられました。

さらには、これだけの名演が、演奏もスタッフも、我々日本人が中心となって実現されたことに、誇りを覚えます(この録音のクオリティは、特に弱音部の繊細さに、日本人の長所がよく現れてもいると思います。また合奏部での粒立ちの良い音も感動的です)。
ぜひひとりでも多くの、(世界中の方に)お聴きいただきたい名演です。

(録音 2000年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★★
2 録音 ★★★★★
3 不朽 ★★★★
4 買得 ★★★
5 必須 ★★★★


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