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シベリウス 交響曲第4番〜第7番他 カラヤン指揮ベルリン・フィル


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カラヤンのシベリウス演奏は、作曲家のお墨付きです。
シベリウスは『私の作品を完璧に再現しうる指揮者は、カラヤンである』と語ったとされるほどで、その美しさ・荘厳さとも、無比の境地に達しています。驚異的といってもいいでしょう。

そうしたカラヤンのシベリウス録音中でも、最高の精華が、ここに聴く録音です。
中期以降の傑作交響曲4-7番と、交響詩『タピオラ』及び『トゥオネラの白鳥』、これらの録音は、発売当事、世界中のシベリウス愛好家から絶賛を浴びたものでした。
ドイツ・レコード賞をはじめ、数々の栄誉に輝いている、カラヤンの録音歴でも会心とされるもののひとつです。

ベルリンフィルの卓越無類の合奏力と、透きとおって冷たいほど美しい音色は、まさにシベリウスを演奏する為にこそあるような印象を与えます。
カラヤンの、無駄を省き透徹された美意識の玲瓏たる様子も、録音にはっきりと現れ、真空管最盛期の録音が、空気感も写しこむような冴えでそのサウンドをみずみずしく収録しています。

すべての作品ごとに印象を縷縷述べるのは避けますが、たとえば5番の、北欧の遅い春を祝福するような音楽が、天に散らされた銀糸のようにきらめいているのは、まさにこの録音でしか聴けないすばらしさです。
ここでのフィナーレの、あまりにも感動的な音楽は、カラヤン&ベルリンフィルの芸術的勝利といってよいほどのものです。
さらに『トゥオネラの白鳥』の幽玄霊妙な音楽は、こうした幻想的な作品を扱わせたら右に出る者のいなかったカラヤンの、真骨頂を見る思いがします。
また、単一楽章によって織られた第7番を、ここまで構築性堅固に(しかも最上の美しさを持たせて)描ききった演奏を、私は他に知りません。
この録音を聴くと、7番がただ安易なムード音楽的に演奏されがちな現状に、力強いアンチテーゼを突きつけられた思いがします。
傑作と呼びうるシベリウス最後のシンフォニーが、堂々たる内容を備えた豊かな音楽だと主張しているかのようで、それが感動をともなって再認識させられるのには、舌を巻くほかありません。
第6番の(あえてこのように言いますが)この世ならぬほどに精妙可憐な結実も、この時期のカラヤンとベルリンフィルにしか成し得なかった壮絶に美しい音楽です。
また問題作でもあり、疑う余地のない傑作である4番も、カラヤンの録音で聴くと、たちまちのうちに抜群の作品だと知らされますし、この難渋な音楽を、旨味を搾り取るかのように表現し尽くしているのは、さすがという以外にありません。

シベリウス・ファン、あるいはカラヤン・ファンにとって必携のアイテムですが、北欧の音楽にあまり縁のなかった方にもぜひお聴きいただきたい、珠玉の録音集であると考えます。
個人的にはカラヤンのあまたある録音中でも屈指の傑作であると位置付けています。
また、シベリウス作品の録音史中でも、けっして無視することのできない、一際めだった高峰といえるのではないでしょうか。

2枚組ながら、現在1370円というとてつもないバーゲン・プライス中ですから、ぜひともご入手ください。
アンチ・カラヤンの方がこれを聴いて、カラヤン・ファンに寝返るという現象が後を絶たないのも頷ける録音です。

(録音 1965、67年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★★
2 録音 ★★★★☆
3 不朽 ★★★★★
4 買得 ★★★★★
5 必須 ★★★★★


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