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ベートーヴェン 交響曲第8番&序曲集 カラヤン指揮ベルリン・フィル【カラヤン祭5】


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第8番はベートーヴェンの作品中でも地味な扱いをされている作品ですが、実は大変な名曲ではないでしょうか?
すくなくとも古典派の作品に、ベートーヴェンの8番をしのぐ交響曲はほとんど見られないと思います。
やさしいおおらかな曲と思われていますが、実は演奏によってかなり左右されるということも、近年明らかになってきました。
たとえばアーノンクールの演奏など、爆発的な底力を見せているといってよく、いわば第5番にもっとも近い位置にいる作品として、この曲を位置づけていましたが、カラヤンのここでの演奏も、従来の柔和なイメージを覆すに足るインパクトがあります。
きわめて剛毅で堅牢な音楽として演奏されていますが、そのなかで、気難しい人間(ベートーヴェン、あるいはカラヤン?)がときおり見せる、ふっとした瞬間の笑みを浮かびあがらせている、といった印象を受けます。
この曲を愛する方にはぜひお聴きいただきたい秀演です。
実際カラヤンは、同曲の演奏に、全集のたびに心を砕いているように思え、それぞれ優れた演奏となっているのは、見逃せない点だとも思います。

このほか、このディスクには『コリオラン』『フィデリオ』『レオノーレ第3番』序曲が収められています(個人的には『エグモント』もこちらに入れてほしかったですが……)。
『コリオラン』は追い立てられるような表現が奏功し、じつによい緊迫感が支配する名品となっていますし、高貴な悲しみを表現している点では、カラヤンらしい名演と思います。
『フィデリオ』はやや勢いに欠け、セルの超名演を知るものにとってはさびしい出来栄えですが、安定感には不足せず、曲の良さをよく出しいて、不満を感じさせるものではありません。
また、『レオノーレ第3番』は、全体に豪奢なサウンドを駆使して、まことに絢爛な音楽に仕立てています。作品自体の生命力を見直すほどの名演といってもよく、個人的にはこの長い序曲の最高の演奏のひとつと考えています。

録音は全集中でも屈指の出来栄えです。
とくに序曲集は、楽器個々のニュアンスも豊かに収録したサウンドで、不満をほとんど感じさせません。

SOAVO-1はとてもよい【楽器】なのだと感じます。
YAMAHAが社名を日本楽器ということを、よく思い出させる名機であると思いますし、むしろオーディオファンよりも実際のプレイヤーたちに愛されそうな音ですらあります。
Accuphaseのアンプは、伝統的にYAMAHAのスピーカーとはよくマッチするのかもしれませんが、われながらよい組み合わせであると思っているところです。

告知記事の最初にも書きましたが、いま、この盤はHMVで半額セールのような価格でバーゲン中です。
輸入盤のカラヤン・ゴールドといえば、国内盤よりも音質が優れていますし、通常価格では2200円くらいなのに、1300円弱で買えるのはうれしい限りですね。
ぜひご入手ください。
そして感想も聞かせていただければうれしいです。


さて、次回は全集中最後のディスク、第9番『合唱付き』です。
いままで毎日更新ということにしてきましたが、これは週末更新で、金曜の夜に掲載しようと思います。
しばらくお待ちください。



(録音 1984-85年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★
2 録音 ★★★★
3 不朽 ★★★☆
4 買得 ★★★★
5 必須 ★★★☆


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