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ベートーヴェン 交響曲第3番『英雄』&『エグモント序曲』 カラヤン指揮ベルリン・フィル【カラヤン祭2】


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もはや伝説化しているのが、カラヤンの『エロイカ(英雄交響曲)』です。
彼の十八番といえる作品は、ブラームスの1番と、この『英雄』だと思います。
この全集を酷評していた方々も、これだけは褒めていることが多かったという、真に相性のよい組み合わせが、力を存分に発揮して感動的名演として結実しているように思います。
とにかくカッコよく、どこにもダルさがない演奏であって、それだけでも凄みを感じさせますが、ささやくような弦楽合奏から、咆哮するフォルティッシモまで、音の磨かれかたが尋常ではないです。
まさにモダン楽器・大オーケストラによる最高の錬度と音楽性を誇る名演奏といえます。
そしてやはり、ここではウィーンフィルではなく、ベルリンフィルが必要だったと思います。
低弦の厚みと切れ味はいかなウィーンフィルでも持ち得ない凄まじさですし、カラヤンの手足となって音楽に奉仕するベルリンフィルのサウンドは、同楽団としてもパーフェクトに近い練り上げに成功しています。
第一楽章から、すでにこの演奏の超絶的完成は明らかですが、楽章を追うにしたがって白熱の軒昂ぶりを見せつけ、音楽のすばらしさとはこういうものかと、ある種の陶酔ととともに聴き手に印象づけます。
ベートーヴェンの魂が感じられない?などと某評論家が言ったらしいですが、作曲家本人に聴かせてみたいものです。
私は、絶賛されると思います。
一切のあいまいさを残さず、磨きぬかれた音で決然と演奏されていて、それがカラヤンの美学といえばそのとおりです。
おそらく『エロイカ』は、傑作ぞろいのベートーヴェンの交響曲のなかでも最高傑作候補の最右翼と思われます。
カラヤンはおそらく、この録音を最後と思っていたはずです。
聴いているうちに様々なものが私の心中を去来し、いつしか感動にひたってしまいました。
こんなに気高い音楽が、かつて存在したということ。
誰にも媚びず、自分ひとりの力と決意で、歩み続けた指揮者がいたということ。
それだけで驚異と尊敬に値します。

なお、併録の『エグモント序曲』はいささかテンポ設定に疑問の余地ありとします。
なにかに追われるような演出には理解もするのですが、いかにも軽い音楽になってしまっている気がして、残念です。

録音は新全集中でも最良のバランスで、みごとな出来映えと思います。
リマスターもかなり成功しています。

SOAVO1は、カラヤンの美学の集大成であるこの演奏を、私の心に迫るような音楽にして聴かせてくれました。
スピード感と力感の絶妙なバランスは、いかにも新生YAMAHA NATURAL SOUNDだと感じ入った次第です。

告知記事の最初にも書きましたが、いま、この盤はHMVで半額セールのような価格でバーゲン中です。
輸入盤のカラヤン・ゴールドといえば、国内盤よりも音質が優れていますし、通常価格では2200円くらいなのに、1300円弱で買えるのはうれしい限りですね。
ぜひご入手ください。
そして感想も聞かせていただければうれしいです。

(録音 1984,1985年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★★
2 録音 ★★★★☆
3 不朽 ★★★★★
4 買得 ★★★★
5 必須 ★★★★★


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