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クラシック音楽CDから、不朽の名盤(&廉価盤)にふさわしいものを点数付で紹介してゆくブログです。初心者の方も歓迎です。新潟でのコンサートレビューもあります

シューマン&グリーグ ピアノ協奏曲 アラウ(P)&C・デイヴィス指揮ボストン交響楽団


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このCDを買ったのは、恒例の夏の北海道旅行へ持ってゆくためでした。
私は毎年、夏は北海道へ一週間ほど滞在します。
このCDを、船に乗る日に買って、そのまま持ちこんだ記憶があります。

クラウディオ・アラウは南米生まれの名ピアニスト。
ドイツ音楽を主なレパートリーとして、生涯現役をつらぬいたピアノ界の重鎮でした。
【鍵盤の獅子】バックハウス亡き後、ベートーヴェン、ブラームスなどといった作曲家の演奏については権威といえる存在でした。

ここでの録音は、彼が1980年にシューマンとグリーグのコンチェルトを演奏したものです。
落ち着いた風格と、瑞々しい叙情を感じさせる名演です。

シューマンはロマン派の暁将ともいえる存在です。
すぐれたピアニストとしての素質も持っていた彼の代表作といえるのが、このコンチェルトです。
悲劇的でヒロイックな楽想を持った傑作を、アラウは不足なく描き出しています。
打鍵には力があり、ゆるぎない安定感と共感が感じられます

グリーグは更に驚異的な名演。
よく、シューマンの二番煎じとも言われるほど似通った曲ですが、アラウの詩情あふれるピアノで聴けば、グリーグの作品が、いかにも彼らしい、独自のリリシズムに裏打ちされたものだとわかるはずです。
とくにその緩除楽章は筆舌に尽くせないほど素晴らしく、協奏曲に与えられた、最も美しいアダージョのひとつです。
北欧の湖の黄昏を思わせる旋律美、音色美は、ほかの誰にもなしえなかった境地ではないでしょうか。
驚異的なみずみずしさです。

コリン・デイヴィスの指揮も、老匠に寄り添うような、デリカシーと慈愛に満ちたものです。

それを、フィリップスのアナログ最後期という、またとない条件で録音したのがこのディスクです。
音のニュアンスゆたかな名録音といってよく、聴くほどに味わいのある完成度を持っています。

全体にとても静かな演奏ですが、何度聴いても飽きることがなく、ますます素晴らしいと思うのは、アラウ(とデイヴィス)の考え抜かれ、長いキャリアのなかで熟成させていった音楽の良さでしょう。

価格も廉価ですし、これらの協奏曲をとことん味わうためのディスクとして、真っ先に挙げたい名演であると思います。
私は今でも、このディスクを旅の必携アイテムにしています。

(録音 1980年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★☆
2 録音 ★★★★☆
3 不朽 ★★★
4 買得 ★★★★☆
5 必須 ★★★


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