CLASSIC音楽 不朽の名盤 バイヤーズガイド☆クラシックの名盤・廉価盤情報サイト☆

クラシック音楽CDから、不朽の名盤(&廉価盤)にふさわしいものを点数付で紹介してゆくブログです。初心者の方も歓迎です。新潟でのコンサートレビューもあります

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番、ヴァイオリン協奏曲 ベルマン(P)、フェラス(VN)&カラヤン指揮ベルリンフィル


icon
icon
↑HMVのサイトに飛びます

このCDに収められてるチャイコフスキーの協奏曲ほどロマンティックな名曲は、クラシックの世界でもほとんどない。
いずれも良く知られた有名曲ですが、それだけではなく、むしろ交響曲では構成の弱さとして露呈しまったチャイコフスキーの旋律重視の発想が、ここではもっともよい形で現れているのです。

カラヤンは、西側諸国で、チャイコフスキー演奏の権威的存在でした。
シンフォニーはいうに及ばず、コンチェルとの分野でもめざましい録音を何度もおこない、そのなかには、リヒテルと共演した歴史的名盤といえるものもあります。

ここでのピアニストはラザール・ベルマンですが、彼は超絶技巧の名手として知られています。
たしかに第一楽章の8:30〜9:15の部分など、すさまじいほどの技術的充実も感じさせますが、そればかりが先行せず、音楽に奉仕した内容になっているのは、とても感銘深いものです。
やはりこれは、チャイコフスキーに理解と共感を持って取り組んでいた、カラヤンあってのことだと思われますが、雪の玉で遊ぶような可憐な第二楽章、疾駆する管弦楽に伍してピアノが輝きを放つ第三楽章、いずれもが、きわめて高いテクニックに裏打ちされた名演といえます。
カラヤンは前述のリヒテルやワイセンベルク、キーシンともこの曲を録音し、それぞれ名演として知られますが、やや地味な印象のあるこの録音こそ、もっともオーソドックスで、しかも実際の充実は素晴らしいものがあるのです。
この録音を聴いてこのピアノ協奏曲の名作を味わい尽くして欲しいと思います。
やはり最大の聴きどころは第三楽章、5:00〜5:55の落雷のような打鍵でしょうか。

ヴァイオリン協奏曲でソリストを務めるクリスティアン・フェラスは、カラヤンと幾多の録音を残した名ヴァイオリニストとして知られています。
たとえばこの曲にも、カラヤンは晩年に、ムターと残した名盤を持っていますが、そちらが豊潤で、独特のムターらしい美音で隈取られているのに対し、フェラスはより落ち着いて、格調高い名演です。
充分抑制が効いているにもかかわらず、大変な美音で、それだけでも魅力的です(個人的には、これほど美しい音のヴァイオリニストはそういないと思います)。
テクニックにも難渋せず、かえって楽々と弾いているようにすら聴こえるのは、素晴らしいとしかいえません。
無人の野を王者がゆく印象すらしますが、6:35〜の有名な旋律では、カラヤンの指揮ともども、耽美的ともいえるほど徹底して歌いこまれ、何度聴いても飽きることがありません。
やや短調な第二楽章も颯爽と弾ききっていますし、難物として知られる第三楽章は、闊達自在な名技に、聴きながら心踊ります。第三楽章8:00以降、ラストまでの技巧は、凄みさえ感じるものでした。
しかもそれが、最上級の音楽性を持っているのですから。

これら二曲とも、とてもよい音で聴けます。カラヤンのチャイコフスキー録音でも屈指の名録音です。
ベルマンのピアノの音をブリリアントに捉えていますし、フェラスの美音を、克明に保存しています。
とびきりの名演といえる演奏ともども、大変に安価ながら、チャイコフスキーのコンチェルとの理想的名演として、推薦させていただきます。

これが976円で買えるなんて(ため息)!
聴かないと損、です。

(録音 1965、1975年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★☆
2 録音 ★★★★☆
3 不朽 ★★★
4 買得 ★★★★★
5 必須 ★★★★


icon
icon
↑あなたもいますぐこの名盤をゲットできます!
HMVでクラシック

クラシック人気blogランキング♪


チャイコフスキー | コメント:0 | トラックバック:0 |

LUXMAN L-580

LUXMANL-580


L-580は、ラックスマン L-570シリーズの悼尾を飾る名機です。
発売期間が2年と短く、とても貴重なアンプで、たいへん価値があると思います。
L-570Z'Sのマイナーチェンジ版といってよい内容で、さまざまな高品質パーツを使ってつくりあげられています。

結果として音質は無視できない向上を示し、S/Nが良くなり、透明度がとても高いです。
低域の分離にすぐれ、570では混濁していた音も見事に再現します。
ホットさはやや後退しますがその分とても品格が高く、あきらかにワンクラス上の音質といえます。
570ではいい音が聴けるまで2時間程度要しましたが、L-580は暖気の時間が短くて済み、ほぼ30分で本来の力を発揮します。
L-570と較べ、定位感が明瞭になった分オーケストラなどにより向き、電子音楽なども得意とするほど分解性能が向上しています。
究極のプリメインアンプの一機です。

デザインはシンプルでチャーミング、とても美しいと思います。
もちろんこれも要OH。
A級ラックスの発熱はすさまじく、放熱処理を必ずしてやらなければいけませんし、リレーの劣化も懸念されます。
ラックスマンのサービスはいい仕事をしてくれますから、ぜひOHに出して本来の性能を堪能してください。


オーディオ | コメント:2 | トラックバック:0 |

LUXMAN L-570

LUXMANL-570


ラックスマン L-570は同社を代表するアンプで、国産プリメインアンプとしても、有数の名機です。
ラックス伝統の純A級プリメインアンプで、出力こそ50Wですが、よほど広大な空間でない限りこれで充分すぎるほどですし、低能率で有名なB&W CM1も、軽々と鳴らします(その音量は一軒家で16畳のリスニングルームがある我が家でも、普段使いでアッテネーターを半分しか使っていないほどでした)。

音質はコクがあり、豊潤そのもの。
でありながら情報量はきわめて多く、プレーヤーのチェンジに敏感に反応します。
ある種ホットな音で、ロックなどもうまく鳴らしますが、本領は女性ボーカルです。
その艶のある響きは最高です。



意匠もラックス・デザインを代表するもので、ランプの色も上品でとても美しいと思います。
ただし、発熱による劣化は必然ですから、要OHです。


オーディオ | コメント:0 | トラックバック:0 |

マーラー 交響曲第5番 カラヤン指揮ベルリンフィル


icon
icon
↑HMVのサイトに飛びます

マーラーの5番。
彼の作品のなかでは、もっともポピュラーな曲でしょう。
傑作映画『ヴェニスに死す』に使われて、一成を風靡したのが、1970年ごろ。
そのころにショルティの爆発的名演が出て、彼とシカゴのコンビが一躍有名になりました。
カラヤンの録音はその三年後。
この指揮者にして、初めてのマーラーとなりました。

静謐なトランペットの序奏から、急峻な渓谷をゆくような第一楽章。
一体の塊となって突進する第二楽章。
これらの第一部は、まだマーラーの語法に馴染みきっていない指揮者とオーケストラが、苦闘の末ねじ伏せたという印象を与えてきます。
ですがそれが、かえって新鮮で、爽やかな激動とも感じられるのです。

第三楽章(第二部)は後年、カラヤンがマーラーに見せた適性を、すでにそこここで窺わせています。
魔法のような楽しさ、ファンタジーの世界に遊ぶような足取り、冗長な楽章を退屈せずに聴かせる、数少ない演奏がこれです。

第四楽章から音楽は第三部に入ります。
精緻と流麗とを極めた指揮芸術の精華を聴く思いです。
銀色の滝に、心が吸いこまれてゆくような、不思議なくらい惹きつけられる音楽です。
何度聴いても、自分でも奇妙なほど心を動かされます。

そして最終楽章です。
すべての苦悩や桎梏を浄化するような爆発と開放のフィナーレになっています。
とくに13:55〜はあらゆる演奏の中でも特別の魅力を持っていて、私はこれを聴いてしまうと、たとえバーンスタイン盤がいかに素晴らしいとはいっても、こちらを取らざるを得ません。
全盛期のカラヤンとベルリンフィルだからこそできた、大団円の演出であり、感動であろうと思います。
これは、マーラーをようやくひとつ制覇したという、カラヤンの心の叫びであったのかもしれません。

オリジナルスとなってリマスタリングも成功し、録音はまずまずです。
全体に無難ですが、前半では響きがやや混濁しがちなのが気になります。
ただ、章を追うごとによくなってゆき、第四楽章アダージェットでは悪魔的なまでに美しい音色を再現していて驚かされます。いまもってこの楽章の最高の録音ではないでしょうか。
第五楽章も、音の分離がいまいちである為、かえって塊感のある音楽となり、迫力の点で申し分なく思います。

かなりの廉価といえますから、カラヤン初の記念碑的マーラーというだけでなく、純粋なマラ5演奏史に残る名演としても、マストアイテムといえるでしょう。

(録音 1973年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★
2 録音 ★★★
3 不朽 ★★★★★
4 買得 ★★★★
5 必須 ★★★★★


icon
icon
↑あなたもいますぐこの名盤をゲットできます!
HMVでクラシック

クラシック人気blogランキング♪


マーラー | コメント:2 | トラックバック:0 |

ブラームス ピアノ協奏曲第2番 シュミット(P)&ケーゲル指揮ドレスデン・フィル


icon
icon
↑HMVのサイトに飛びます

ブラームスの真髄は協奏曲にこそある、と私は思います。
なかでも最大の傑作と評価が高いのが、このピアノ協奏曲第二番です。
技術的にも、メンタル的にも、演奏至難な作品として知られ、一流のピアニストと指揮者、オーケストラでなければ、万全の演奏ができない難物でもあります。
ここでの演奏は、アンネローゼ・シュミットがピアノを受け持ち、ケーゲル指揮ドレスデンフィルの伴奏を得て録音されたものです。

序奏のホルンで、良否がほぼわかってしまうような作品ですが(少なくとも否はわかる)、そこからピアノのアルペジオがすべりこむ様子など、ため息がでるほど素晴らしい。
シュミットのピアノもさることながら、ケーゲルのサポートが、ブラームスを知悉した技という感があり、オーケストラもまことに詩情ゆたかに演奏しています。
ピアノ独創は、凛々しいなかに芯の通った良さがあって、女流とは思えないほど力強くもあり、孤高の境地に達しています。
3:25からの難しいパッセージも完璧に弾きこなし、馥郁たるロマンを味わわせてくれます。

第二楽章の気高い表現も無類のよさで、これだけ決然とした音楽を聴くと息苦しささえ感じるほどですが、同時にそれはブラームスの真摯をよく現してもいるのです。
そう思えば、このシリアスさこそ正義といえましょう。

第三楽章は、オーケストラのチェロ独奏がカギとなります。
ピアノがチェロと静かに会話するように、月のしずくのような音を紡いでゆきます。
ベートーヴェンの『皇帝』に匹敵する、至高のアダージョというのにふさわしい楽章を、ここまで見事に弾かれると、言葉なく聴き入ってしまうのみです。
私はかつて、東京交響楽団がスダーンの指揮で、名ピアニストたるゲルハルト・オピッツの演奏する同曲を聴きました。
それはたいへんな名演でしたが、第三楽章のチェロ独奏を、同楽団首席奏者のベアンテ・ボーマン氏がつとめ、ブラームスの音楽の精髄を聴かせてくれました。
そのときの感動はいまも私のなかで生きています。

第四楽章は、光を求めて走るようなピアノ。
ここでのシュミット女史は、スケールこそほどほどですが、やはり速めのテンポを遵守して、難しい曲に華を添えています。
それにしても、なんと表現の振幅が巨大な曲でしょう?

ドレスデン・ルカ教会の深々とした残響もあって、録音はとても良好です。
とくに低域の質・量の充実はオーディオ的にも楽しめるものになっていると思いますので、ぜひよい装置でお聴きください。

廉価でもありますし、この曲の録音では屈指の名演と思います。
ぜひお聴きいただきたい内容のCDです。

(録音 1979年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★☆
2 録音 ★★★★
3 不朽 ★★★
4 買得 ★★★★★
5 必須 ★★★★


icon
icon
↑あなたもいますぐこの名盤をゲットできます!
HMVでクラシック

クラシック人気blogランキング♪


ブラームス | コメント:0 | トラックバック:0 |

ラヴェル バレエ音楽『ダフニスとクロエ』全曲他 小澤征爾指揮ボストン交響楽団


icon
icon
↑HMVのサイトに飛びます

小澤征爾がボストン響の音楽監督に就任し、ラヴェルの作品集を録音したことは先日書きました。
そのなかから、傑作バレエ音楽『ダフニスとクロエ』を収めた一枚。

有名なディアギレフの依頼を受けて作曲されたこの作品は、1912年にパリで初演されました(指揮者はモントゥー)。
内容はラヴェルの傑作とも言われ、フランス音楽の中でも特別の地位を占めるにいたっています。
主題に統一性を持たせ、交響曲のような循環動機の使用を図っていますし、いかにもラヴェルらしく、知性と音楽性の両立が取れていて、聴くほどに惹きつけられます。
また、彼の作品中でも、もっとも豪奢な響きを持っていて、音を聴くこと自体が耳のご馳走ともいえるほどです。

小澤征爾とボストン交響楽団の演奏は、ここで洗練と豪奢・華麗の三位一体をきわめています。
ラヴェルの、一見複雑な書法も小澤の手にかかるととても見通しのよい、聴きやすいものになるから不思議です。
また、歴代フランス系指揮者によって薫陶を受けたボストン交響楽団の響きの美しさは、筆舌に尽くせません。
けっしてフランスのオーケストラに劣るものではないです。そればかりか、彼らフランス系のオーケストラに較べて、メカニクル的な優位性を持ちつつ、洗練された音色は、たいへん魅力的なのです。

私は『ドルコンのグロテスクな踊り』がとても好きなのですが(笑)、ここでの小澤&ボストン響のコンビは、ゆくところ可ならざるものは無し、という闊達自在の冴えを見せています。
他の曲に関しても、欠点を探すのが難しいほど精密に磨きぬかれた演奏で、しかも小澤征爾らしくホットな勢いをも決して失っていないのには唸らされてしまいます。
また、合唱のあつかいに長け、そのサウンドの良さを巧みに引き出している点も注目されます。

録音は、先日取り上げた管弦楽曲集に較べて、わずかに後塵を拝するものの、充分に素晴らしく、輝かしいものです。もともとオーディオ的な魅力も存分に持っている曲ですから、その意味でも楽しめます。
このアルバムと、先日の『ボレロ』その他を収録したアルバムとで、ボストン響&小澤征爾のラヴェル作品集は、ほぼそろえることができます。
たいへんな力作、傑作でありますし、記念碑的録音の集成でもあるこれらのアルバムを、ぜひ多くの方にお聴きいただきたいと思っています。

(録音 1973年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★
2 録音 ★★★★
3 不朽 ★★★★
4 買得 ★★★★★
5 必須 ★★★★


icon
icon
↑あなたもいますぐこの名盤をゲットできます!
HMVでクラシック

クラシック人気blogランキング♪


フランス音楽 | コメント:2 | トラックバック:1 |

ラヴェル 『ボレロ』『亡き王女のためのパヴァーヌ』他 管弦楽曲集 小澤征爾指揮ボストン交響楽団


icon
icon
↑HMVのサイトに飛びます

現在、ウィーン国立歌劇場音楽監督として世界の楽壇の頂点に立つ小澤征爾。
彼をはじめて認めた地は、フランスでした。
とりもなおさず、フランス音楽との相性のためです。

その小澤が、ボストン交響楽団の音楽監督に就任して、はじめてつくりあげた大作が、ラヴェルの管弦楽曲集でした。
ブラームスやベートーヴェンより、ラヴェルの大きなアルバムを作る。
これは、いかにも小澤らしいゆき方といえますが、ボストン交響楽団がかつて、フランスの名指揮者シャルル・ミュンシュに率いられていたことも関係しているのでしょうか(いうまでもなく、ミュンシュは小澤の師ともいえる存在でした)。
ここに聴くアルバムは、そのなかから、主にバレエ曲『ダフニスとクロエ』『クープランの墓』以外のものを抜いた集成です。

ここでの小澤の指揮は、彼らしくとても精密でありながら、一方で決して堅苦しくはなく、むしろ若々しい力がみなぎっているようです。
また、スタジオ録音にも関わらず、熱気のある音楽としていて、その点でも、小澤征爾の指揮の特徴が、はやくも現れてきていることに、まずは驚かされます。
モントゥーやミュンシュといったフランス系指揮者によって薫陶を受けた、ボストン響の素晴らしい響きも、このアルバムの大きな魅力です。

『道化師』など、小澤の正確無比・運動性抜群のタクトにいかにもマッチしていますし、『ラ・ヴァルス』のオーケストレーションの妙技をすべて明らかにするような(それが分析的【音学】になっていないのも好ましい点です)構築性も見事です。

『スペイン狂詩曲』ではエネルギッシュな喧騒とエキゾティシズムを余すところなく再現していますし、あの有名曲『亡き王女のためのパヴァーヌ』では、ボストン響の木管部隊のチャーミングな音色をよく活かしています。また、全体に、弦楽合奏の精度が極めてよく、音色がまことに艶やかです。

そうそう、冒頭の『ボレロ』も実演さながらの熱気に満ちた名演といえます。

全体に、ボストン響の演奏はレベルがとても高く(現代の同楽団より上では?)、ラヴェルの傑作郡を華やかに彩っています。
それを克明にとらえ、空気感に富んだ録音も、70年代の同レーベル中屈指のものとして特筆できますし、なにより小澤征爾の指揮が、これらの音楽を隅々まで創意と生命力で照らし尽くしていて、興趣が尽きません。

デュトワやブレーズ、クリュイタンスも良いですが、未聴の方、ぜひ小澤征爾のラヴェルを聴いてください。
世界にアピールする為の【小澤=ボストン響】グラモフォン・デビュー盤として、たいへんなやる気のなか完成させられた本アルバムは、それだけの価値が充分にあります。
小澤征爾、ボストン交響楽団、ドイツ・グラモフォン三者にとって、自信作であり力作であったことは疑う余地がありません。
決して聴き逃してはいけない、記念碑的名演なのです。

次回はこの録音とのセットである『ダフニスとクロエ』をとりあげようと思います。

(録音 1974-75年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★☆
2 録音 ★★★★★
3 不朽 ★★★★
4 買得 ★★★★★
5 必須 ★★★★


icon
icon
↑あなたもいますぐこの名盤をゲットできます!
HMVでクラシック

クラシック人気blogランキング♪


フランス音楽 | コメント:3 | トラックバック:0 |

ブラームス ピアノ協奏曲第1番 ツィマーマン(P)&ラトル指揮ベルリン・フィル


icon
icon
↑HMVのサイトに飛びます

ブラームスのピアノ協奏曲は、私の心にもっとも親しく感じられる音楽です。
ほの暗い世界に一条の光がさすような第2番も素晴らしいですが、吹きあがるような熱情と瞋恚、むせかえるようなロマンティシズムを内蔵した第一番も、これに劣らず素晴らしいものです。
ブラームスの音楽はとてもデリケートです。心無いものの手にかかると、すべて台無しになってしまうような趣さえあります。
ここであげるのは、クリスティアン・ツィマーマン(ツィメルマン)が、サイモン・ラトル指揮ベルリンフィルと2003年に録音したものです。

ツィマーマンは、ポリーニ、アルゲリッチとともに、現代最高のピアニストといってよいでしょう。
これら3者に共通しているのは、いずれもショパン・コンクールの覇者だということですが、面白いほどその音楽性が違います。

ここでツィマーマンのピアノは、その表現の頂をすべて制覇した感があります。
ブラームスのピアノコンチェルト第1番を、彼はバーンスタインの指揮で20年以上前にも録音していました。そちらもむろん名演の名に恥じないものでしたが、ここではよりダイナミックで深い表現になっています。
なにより音楽がとても意味深くシリアスなものに進化しています。

第一楽章から、筆舌に尽くしがたいほど、【深い】ピアノの音が聴かれます。
大げさなことをいいたくはないですが、私の耳には、ほとんど【神業】に聴こえるほど、見事なピアノです。
恐ろしく繊細で、クリスタルのような響きは、極限までコントロールされています。
最弱音からフォルテッシモまで、一部の曇りもなく磨きぬかれ、余韻や情感にもいっさい不足していません。
それでいながら、表現の幅は、ほとんど眩暈がしそうなほど広大で、たったひとりのピアニストが、これだけの演奏を成し遂げてしまうことに、畏怖を禁じ得ません。
15:00〜16:35の音楽を聴いてください。
この恐るべき意味深さは生身の人間にはとうてい受け容れられないほどのものです。
ここでのピアニストは半神の印象すらあります。

第二楽章は秋雨の憂いのようです。
うっすらと雨が晴れ上がり、わずかな光を窓から眺めるような音楽。
とても詩的な楽章で、ブラームスの音楽のファンタジー(なにもそれは、シューマンだけのものではありません)を感じます。
孤独に耐えられなくなったとき、そっと労わってくれるような音楽。
心のひだのすべてに染み入るような音楽が、ここでは聴けます。
ピアノに神妙に寄り添うベルリンフィルのサポートも、ここで最高のデリカシーを見せています。

情熱がほとばしるような第三楽章こそ、この録音の白眉です。
師シューマンの死、その妻クララ未亡人への叶えられない思いが鬱積していたブラームスですが、そうした彼の感情は、ここでたとえようもないほど美しい音楽的純化を見せているのではないでしょうか。
凡庸なものとすぐれたものの差がこれほど現れる、恐ろしい音楽もまたとありません。
前者は白々しさが全体を支配し、後者では感動に全身全霊が打ち震えるほどです。
ここでのツィマーマンの演奏こそ後者の代表でしょう。
飛翔するピアノ、弾むようなリズム、一瞬も輝きを失わない、つねに誰よりも意味深い音。
こんなに激しい音楽なのに、どこまでも澄み切って、ピアノの音は純粋そのものなのです。
至純、といってもいいかもしれません。

どんな一音にも、確かな意味があると納得させるツィマーマンのピアノに、ラトルがベルリンフィルを駆使して、最良の伴奏をつけています。
いうまでもなく、ブラームスほど、伴奏たるオーケストラが重視されるコンチェルトを書いたものはいません。
ピアノ付交響曲とさえいわれるゆえんですが、ラトルの指揮は楽章を追うごとに充実し、最終楽章では、俊敏かつ強靭なサウンドで、ツィマーマンのピアノを万全に支えてています。
バーンスタインの指揮で伴奏をつけた旧盤のウィーンフィルも素晴らしかったですが、ラトルの指揮は、シリアスな偉大さではバーンスタインに及ばないにしても、俊敏さやデリカシーでは凌駕しているように思えます。

7:50〜ラストまで、まさに両者が一体となって、一音たりとも聞き逃せない感動の音楽です。
私は、いつ聴いても、平静ではいられないほど心を動かされてしまいます(ですから人前では決して聴けません)。

生きていて良かった、とさえ思えるのです。

最高の名曲、最高の演奏(ピアノ、伴奏)、最良の録音がされたこのCDを、最大限の推薦とさせていただきます。
まさに21世紀を代表する名盤であり、ブラームスの第1番は、この演奏を聴かずに今後語れないほどのものですし、ブラームスの音楽全体を通してみても、第一級の素晴らしい演奏記録と思います。

ぜひご一聴下さい。

(録音 2003年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★★
2 録音 ★★★★★
3 不朽 ★★★★★
4 買得 ★★☆
5 必須 ★★★★★


icon
icon
↑あなたもいますぐこの名盤をゲットできます!
HMVでクラシック

クラシック人気blogランキング♪


ブラームス | コメント:2 | トラックバック:0 |

シューマン&グリーグ ピアノ協奏曲 アラウ(P)&C・デイヴィス指揮ボストン交響楽団


icon
icon
↑HMVのサイトに飛びます

このCDを買ったのは、恒例の夏の北海道旅行へ持ってゆくためでした。
私は毎年、夏は北海道へ一週間ほど滞在します。
このCDを、船に乗る日に買って、そのまま持ちこんだ記憶があります。

クラウディオ・アラウは南米生まれの名ピアニスト。
ドイツ音楽を主なレパートリーとして、生涯現役をつらぬいたピアノ界の重鎮でした。
【鍵盤の獅子】バックハウス亡き後、ベートーヴェン、ブラームスなどといった作曲家の演奏については権威といえる存在でした。

ここでの録音は、彼が1980年にシューマンとグリーグのコンチェルトを演奏したものです。
落ち着いた風格と、瑞々しい叙情を感じさせる名演です。

シューマンはロマン派の暁将ともいえる存在です。
すぐれたピアニストとしての素質も持っていた彼の代表作といえるのが、このコンチェルトです。
悲劇的でヒロイックな楽想を持った傑作を、アラウは不足なく描き出しています。
打鍵には力があり、ゆるぎない安定感と共感が感じられます

グリーグは更に驚異的な名演。
よく、シューマンの二番煎じとも言われるほど似通った曲ですが、アラウの詩情あふれるピアノで聴けば、グリーグの作品が、いかにも彼らしい、独自のリリシズムに裏打ちされたものだとわかるはずです。
とくにその緩除楽章は筆舌に尽くせないほど素晴らしく、協奏曲に与えられた、最も美しいアダージョのひとつです。
北欧の湖の黄昏を思わせる旋律美、音色美は、ほかの誰にもなしえなかった境地ではないでしょうか。
驚異的なみずみずしさです。

コリン・デイヴィスの指揮も、老匠に寄り添うような、デリカシーと慈愛に満ちたものです。

それを、フィリップスのアナログ最後期という、またとない条件で録音したのがこのディスクです。
音のニュアンスゆたかな名録音といってよく、聴くほどに味わいのある完成度を持っています。

全体にとても静かな演奏ですが、何度聴いても飽きることがなく、ますます素晴らしいと思うのは、アラウ(とデイヴィス)の考え抜かれ、長いキャリアのなかで熟成させていった音楽の良さでしょう。

価格も廉価ですし、これらの協奏曲をとことん味わうためのディスクとして、真っ先に挙げたい名演であると思います。
私は今でも、このディスクを旅の必携アイテムにしています。

(録音 1980年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★☆
2 録音 ★★★★☆
3 不朽 ★★★
4 買得 ★★★★☆
5 必須 ★★★


icon
icon
↑あなたもいますぐこの名盤をゲットできます!
HMVでクラシック

クラシック人気blogランキング♪


シューマン | コメント:2 | トラックバック:1 |
| HOME |