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クラシック音楽CDから、不朽の名盤(&廉価盤)にふさわしいものを点数付で紹介してゆくブログです。初心者の方も歓迎です。新潟でのコンサートレビューもあります

ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番、スコットランド幻想曲 チョン・キョンファ(VN)&ケンペ指揮ロイヤル・フィル


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ブルッフのヴァイオリン協奏曲ほどロマンティックなコンチェルトは稀であると思います。
ブラームスがこれを聴いて『この程度のものなら私にも作れる』と思ったとか。
しかしながら、ブラームスの偉大さは事実としても、ブルッフの、青苦いような青春の音楽の魅力を否定できるものではありません。
じつに情感が込められた音楽でありながら、いかにも毅然としている第一楽章は、たとえば人間に仮定すれば、古今の名協奏曲の中でも、傑出した美貌の青年という印象を与えてきます。
第二楽章は、驚くほど清新な歌心にあふれ、その感興も完成度も見事ですが、いっときも寂しさを失わない音楽には、青春の甘美さが感じられるようです。
第三楽章は乱舞という言葉がふさわしい華やかな楽章で、キョンファのヴァイオリンは最高の冴えを見せて弾ききっていますし、オーケストラの伴奏も、第一楽章に劣らず見事といえます。

併録のスコットランド幻想曲も、ブルッフの音楽の勘所をよくわきまえた演奏で、オーケストラと指揮者の抜群のサポートも光り、つねに繊細さを失わないソリストの良さが最大限発揮された名演です。
とりわけ第一楽章での、ヴァイオリン、管弦楽が一体となった、まるで魔法のような音に魅せられます。
第三楽章のチャーミングな音色も、この名曲の演奏として最右翼といえますし、フィナーレの堂々としたにぎやかさは、協奏曲にも劣らない立派なもので、聞き終えた後にはよい音楽を堪能した思いでじつに爽やかな感動が残ります。
7:05〜のくだりなど、その歌いまわしに涙するほどです。

協奏曲には、たとえばムター/カラヤンの名演もありますが、スコットランド幻想曲を収めていません。
それに引き換えこのディスクは、ブルッフで特によく知られた二曲を収めたものとして、最高の名盤のひとつといってよいですし、全盛期であったキョンファのヴァイオリンは、切実さ、歌心、美音において、ついに誰も超えられなかったレベルに達しています。
それをサポートするのが、掛け値なしの名指揮者といえるルドルフ・ケンペで、その伴奏はロイヤルフィルの状態のよさもあり、まさに万全というべきものです。
録音もデッカならではの明晰さで、いかにもアナログ完成期の技術的熟練を感じさせ、あらゆる意味で欠点がありません。

1000円という価格からも最大限の推薦をしたいディスクです。
何度聴いても飽きることがない、ヴァイオリン協奏曲のきわめつきの名盤です。
ぜひご一聴ください。

(録音 1972年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★☆
2 録音 ★★★★☆
3 不朽 ★★★★★
4 買得 ★★★★★
5 必須 ★★★★☆


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ホルスト 組曲『惑星』、Jウイリアムス 『スター・ウォーズ組曲』 メータ指揮ロサンゼルスフィル他


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平原綾香さんのポップスソング『Jupiter(ジュピター)』のオリジナル作品として、一躍有名になったホルストの『惑星』。
名指揮者ボールトによって初演され、1961年には早くもカラヤンがウィーンフィルと録音。
クラシックの世界では、カラヤンがとりあげたことで人気を博したような面もあります。

占星術の要素を取り入れて、七つの惑星を音楽に仕立てあげた作品です。
それぞれに明確なキャラクターが割り当てられた音楽は、聴いていてとても楽しいですし、オーディオチェックに欠かせない、ダイナミックなオーケストラサウンドが堪能できる作品でもあります。

ここではメータ指揮ロスフィル盤を推薦します。
ズービン・メータがロサンゼルス・フィルを率いていた時期に残されたものでも、最右翼といえる録音のひとつで、いま聴いても大変めざましい演奏だと感じます。
豊かでずっしりとした感触を持ったサウンド、輝かしい管楽器群、指揮者の解釈も、きわめて正統的で、しかも勘所よく各曲のツボを押さえており(この勘のよさがメータのすばらしさだと思う)、聴いていて飽きさせることがないです。
また、すばらしいオーケストラサウンドを、DECCAアナログ時代最優秀ではないかとも思える録音が、驚異的な音質でキャッチしていて、録音とオーケストラサウンド、指揮のマジックが、一体となって、ひとつの工芸品のような魅力を持っています。
よいオーディオで聴くことの喜びを感じさせる録音で、たとえばYAMAHA NS-1000MやダイヤトーンDS-2000などでぜひこのダイナミックな音をお聴きいただきたいと思いますし、同時に音楽も楽しませる点では、かけがえのない録音です。
もちろんカラヤン盤(特にウィーン録音)もすばらしいですが、やはり録音の鮮度でいま一歩及ばないですし(アナログLPの音質は驚異的によかった記憶がありますが)、レヴァイン/シカゴSOを、いささか荒っぽく感じる私は(それが魅力だということもよく理解するのですが)、このメータ盤こそ、『惑星』を聴くうえでいちばん手に取るCDです。
安心して聴ける暖かな音楽性と、エンターテインメント性の豊富さ、どちらも備えていますね。
はじめてこの曲を聴く人にはうってつけですが、その後もさまざまな演奏を聴いてみて、また戻ってくるような(と私はよくいいますが)、本当の意味での名演・名録音・名曲であろうと思います。

例の平原さんの『Jupiter』のメロディは、4曲目2:58〜4:55の部分です。
この部分も、同曲盤中屈指の感動的な演奏ですので、ぜひお聴きいただきたく思います。

ちなみに、このCDにはスターウォーズ組曲が併録されています。
こちらも有名な演奏で、サントラ盤とは違う、一流オーケストラ・一流指揮者の演奏で、このポピュラーナンバーを楽しませるものになっています。
いやぁ、これもすごい!
まさに一粒で二度おいしいCDなのです(笑)。

(録音 1971,1977年)

DISC Recommend
1 演奏 ★★★★★
2 録音 ★★★★★
3 不朽 ★★★★
4 買得 ★★★★★
5 必須 ★★★★


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